ホエールウォッチングするならいつ?ベストシーズンを徹底ガイド! 2021.11.14 ホエールウォッチング
流線形の大きな体で滑らかに海を泳ぐ姿が美しいクジラ。その大きさゆえに飼育されている水族館も少なく、なかなか見る機会に恵まれません。しかし、日本の海でも時期と場所によっては、野生のクジラを間近に見られるチャンスがあるんです!
今回は日本で体験できるホエールウォッチングのおすすめスポットと、それぞれのベストシーズンを紹介します。さらに遭遇率98%のツアーやクジラと一緒に泳げるツアーなど、より良い条件でクジラとの出会いを楽しみたい人におすすめのツアーも掲載。
この記事を参考に、ぜひクジラとの夢の対面をかなえてくださいね!
【目次】
■そもそもホエールウォッチングとは?
■日本のホエールウォッチングのベストシーズンはいつ?
■クジラに遭遇したいなら!おすすめは奄美大島or沖縄
- シュノーケリングでクジラと泳ぐ体験も!|奄美大島
- 慶良間まで高速移動!大型クルーザーで快適|那覇市出発
- 移動時間が少なく、たっぷりクジラを観察できる!|本部町出発
- 少人数制でゆったり!クジラブック片手に観察|本部町出発
- クジラの声もキャッチ!マリンスポーツも楽しめる|座間味島
- クジラ愛あふれる解説が魅力!|座間味島
【column】ホエールウォッチングをするときの服装は?
<<九州・沖縄で体験できるホエールウォッチングツアーの一覧を見る>>
そもそもホエールウォッチングとは?
ホエールウォッチングとは、船に乗って野生のクジラを観察する海のアクティビティの1つ。クジラ以外にも、イルカやシャチなどの生き物を一緒に観察することもあります。
世界的な観察スポットとしては、ホエールウォッチング発祥の地であるアメリカのカリフォルニア州、ハワイ、オーストラリアなどが有名ですが、実は日本でも北海道から沖縄県まで全国各地にホエールウォッチングスポットが点在します。
海を悠々と泳ぐクジラの躍動感は迫力満点で、ときにはダイナミックなパフォーマンスを見られることも!小さな子供から参加できるツアーもあるので、家族みんなで楽しむのにもおすすめです。きっと一生の思い出になることでしょう。
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日本のホエールウォッチングのベストシーズンはいつ?
日本でホエールウォッチングができるスポットの中でも、人気が高いのは北海道、小笠原諸島(東京都)、高知県、奄美大島(鹿児島県)、沖縄県の5つ。場所によってクジラが現れる時期は異なるので、それぞれのベストシーズンを見ていきましょう。
国内で最も長くクジラを見られるのは北海道【ベストシーズン:3~10月】
北海道の中でもホエールウォッチングのスポットとして有名なのは、知床・羅臼エリアと室蘭エリア。
通年見られるとしているところもありますが、おすすめのシーズンは3〜10月の知床・羅臼エリア。クジラ以外にも夏はシャチやイルカ、冬はアザラシなど、出会える生き物の種類が豊富です。
歯のある動物の中では最大のマッコウクジラをはじめ、ツチクジラやミンククジラを見られるチャンスもあるかも!?
陸からもホエールウォッチングができる小笠原諸島【ベストシーズン:2~4月】
海上だけでなく、陸上からもクジラを見ることができる小笠原諸島。船に乗らずとも手軽にホエールウォッチングを楽しめるのがうれしいですね。
小笠原諸島はザトウクジラの繁殖海域で、12〜5月頃に北の海から小笠原諸島へとやってきます。特に2〜4月にかけてがベストシーズン!
小笠原近海に生息するマッコウクジラは5〜11月にかけてよく見られますが、父島列島から10km以上離れた沖合での観察となります。
貴重なニタリクジラを観察できる高知県【ベストシーズン:7~9月】
高知県は国内でニタリクジラを観察できる数少ないスポット。
ニタリクジラは水温20℃以上の暖かい海に広く生息しており、口先から鼻孔に向かって伸びている筋が特徴的。穏やかな性格と優雅に泳ぐ姿から“海の貴婦人”とも呼ばれています。
土佐湾にはニタリクジラが1年中住みついており、世界的にみても高確率で遭遇できる珍しい場所!
ニタリクジラのほかにも、マイルカやバンドウイルカ、ハナゴンドウ、ウミガメなどを見られることも!ホエールウォッチングができるのは4月後半〜10月末までですが、おすすめは7〜9月。船をたくさん出航させるため、ほかの時期よりも遭遇率が高いようです。
出現数増加中の注目スポット!奄美大島【ベストシーズン:2〜3月】
鹿児島県から南方380kmの海上にある奄美大島。そこでもクジラが見られるの?と意外に思う人も多いのではないでしょうか。
実は2012年までに確認できたザトウクジラの数は50頭未満だったのですが、なんと2021年には1,000頭を超えるまでに増加!(※「奄美クジラ・イルカ協会」調べ)今シーズンも期待大です!
ザトウクジラは1月中旬から見られる数が増えていき、下旬にはピークを迎えます。2月に入ると赤ちゃんクジラも誕生し、運が良ければ微笑ましい親子クジラの姿を見られるかもしれません。
3月下旬までは安定してクジラを観察でき、4月上旬に入ると徐々に数が減っていくため、奄美大島でのベストシーズンは2〜3月といえるでしょう。
国内でもっとも高い遭遇率を誇る沖縄県【ベストシーズン:1〜3月】
沖縄県の海にやってくるのもザトウクジラです。12〜4月にかけて北の海から沖縄へやってきますが、遭遇率が高まるベストシーズンは1〜3月!
ザトウクジラをよく見られるのは、那覇市から西へ約40kmの海上にある慶良間(けらま)諸島。その中でも座間味島(ざまみじま)近海がホエールウォッチングの本場といわれ、高い確率でクジラに出会えます。
そのほか、本島北部にある本部(もとぶ)半島から北西約9kmに浮かぶ伊江島の周辺海域でもザトウクジラを見られますよ。2〜3月には母子クジラが仲良く泳ぐ姿に遭遇することも!
クジラに遭遇したいなら!おすすめは奄美大島or沖縄
せっかく遠方まで足を延ばしてホエールウォッチングをするなら、なんとしてもクジラに会いたいもの。自然の生き物なので絶対という保証はありませんが、国内ならば高確率で遭遇できる奄美大島や沖縄がおすすめです!
間近でクジラを観察!シュノーケリングでクジラと泳ぐ体験も|奄美大島
鹿児島県の奄美大島では各ツアー会社が連絡を取り合い、お互いに観察する順番を調整しながらクジラに接近するため、クジラたちを驚かせることなくじっくりホエールウォッチングを楽しめるのが特徴です。
「ゼログラヴィティ」が開催する“ホエールウォッチングツアー”では、大型クルーザーを定員の半分である12名のみで使用できる快適さが魅力!0歳から参加できるので、子供連れのファミリーも気兼ねなくクジラとの対面を満喫できますよ。
息継ぎの際に潮吹きをする「ブロー」はもちろん、体を水面から投げ出すようにジャンプする「ブリーチング」、尾びれを上げたり下げたりする「フルークアップ・ダウン」など、クジラのパフォーマンスが見られることも!
観光と組み合わせやすい3時間半の半日コースと、遭遇率がアップする1日コースがあります。
さらに見るだけじゃなく、クジラの近くで泳ぐホエールスイムツアーも開催!シュノーケリングしながら近づくと、クジラの呼吸音が聞こえることもあり、より間近でクジラを感じられます。ゆっくり泳いでいるクジラとなら、運が良ければ一緒に泳げることもあるとか!一生ものの感動を味わえますよ。
- 鹿児島県大島郡瀬戸内町清水122 ゼログラヴィティ・清水ヴィラ
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慶良間まで高速移動!大型クルーザーで快適|那覇市出発
「マリンクラブ ベリー 那覇店」が開催しているのは、アクセスに便利な那覇発着の“ホエールウォッチングツアー”。予約すれば、那覇市内のホテルへ無料送迎もしてくれます。
乗船するのは定員40名以上の大型クルーザーで、トイレが2ヶ所あり、2階には展望デッキもあるなど設備も充実しています。ザトウクジラのパフォーマンスや生態などを解説したクジラブック片手に、フリードリンクをいただきながらポイントまで移動しましょう。
こちらのツアーは会えなかったら全額返金サービス付き!集合時間も午前と午後から選べるので、旅程に合わせて選べるのがうれしいですね。
- 沖縄県那覇市港町2-3-13
移動時間が少なく、たっぷりクジラを観察できる!|本部町出発
本島北部にある本部半島の本部港から出発し、伊江島周辺でホエールウォッチングをできるのが「シーワールド」主催の“半日ホエールウォッチングツアー”です。
本部半島から伊江島周辺海域へは移動距離が短く、さらに乗船するカタマランボートは横揺れにも強いので、ポイントまでのクルージングを快適に楽しめますよ。
ツアーでのクジラ遭遇率はなんと99%!移動時間が短い分、たっぷりとクジラを観察できるのも魅力です。0歳の赤ちゃんから参加できるので、小さな子供連れのファミリーもぜひ挑戦してみては。
せっかく海に出るならもっと遊びたい!という人は、パラセーリングがセットになった“ホエールウォッチング+美ら海パラセーリングツアー”がおすすめ!高度50mほどのフライトを4歳から楽しめます。
- 沖縄県国頭郡本部町字崎本部5232 本部港・立体駐車場前
少人数制でゆったり!クジラブック片手に観察しよう|本部町出発
同じく本部町の渡久地港から出発するのが「アシビーブルー」が開催する“ホエールウォッチングツアー”です。
こちらのツアーは、定員17名の自社クルーザーに参加者12名までと少人数制を取っているのが特徴。移動中やクジラの観察中もゆったりと過ごせるのがうれしいですね。ポイントに到着したらみんなでクジラを探しましょう!眺望の良い2階や船首デッキからも自由に観察OK。
乗船前にザトウクジラの生態についてレクチャーを受けますが、忘れてしまっても大丈夫。パフォーマンスや豆知識を写真付きで解説したクジラハンドブックをもらえるので、観察しながらめくればより理解を深められます。
クジラが大好きなベテラン船長が絶妙なポイントへ船を動かし、驚きの至近距離で見られることも!遭遇率の平均は98%ですが、2020年と2021年はなんと100%を達成したそう。帰りは無料サービスのさんぴん茶を飲みながら、クジラとの感動の対面について語り合ってはいかが。
- 沖縄県国頭郡本部町渡久地764 町営駐車場
クジラの声もキャッチ!SUPなどマリンスポーツも楽しめる|座間味島
沖縄ホエールウォッチングの本場である座間味島で体験できるのが「ネイチャーランドカヤックス」が主催する“ホエールウォッチングツアー”。
座間味島近海に多く現れるザトウクジラ。島の展望台にスタッフを配置し、クジラを発見してから出港するため、高確率でクジラと出会えるんです!さらに移動距離・移動時間も短いため、観察時間を長く取れるというメリットもあります。
座間味では毎年帰ってくるクジラに名前を付け、尾びれで個体識別をしています。数十年以上の付き合いになるというクジラなど、クジラそれぞれのエピソードをガイドに聞いてみましょう。ホエールフォン(水中マイク)を使って、クジラの声を聞くこともできますよ。
ネイチャーランドカヤックスでは、ホエールウォッチングのあとにシーカヤックやシュノーケリング、SUPなどができるセットツアーも開催。時間に余裕があれば、ぜひマリンスポーツも楽しんでみませんか?
ツアー終了後には、島内の宿泊施設か港まで無料で送り届けてくれるうれしいサービスもあります。
- 沖縄県島尻郡座間味村字座間味426
クジラ愛あふれる解説が魅力!サンゴに魅了されるシュノーケリングも◎|座間味島
同じく座間味島で体験できるのが「マリンショップハートランド」主催の“ホエールウォッチングツアー”。
乗船するのは40人乗りのクルーザー。視点が高い2階からは遠くのクジラも見つけやすく、前方デッキからは迫力のパフォーマンスを楽しめる自慢の船です。
クジラをむやみに刺激しないベテラン船長の操船技術で、自然のままのクジラの姿をじっくりと観察できるのが特徴。クジラ愛にあふれた解説で、ザトウクジラの生態や毎年座間味にやってくるクジラの個体識別まで知ることができます。
マリンショップハートランドでは、ホエールウォッチングのみの半日コースに加え、シュノーケリングができるセットコースを開催。多様なサンゴが生息する阿嘉島(あかじま)や安室島などで海中世界を楽しみたい人は、ぜひセットコースを選んでみてはいかが。
ツアーの終了時間は那覇行きのフェリーに間に合うよう設定されているので、日帰りでの参加も可能。冬の沖縄旅行にぜひ組み込みたいツアーです。
- 沖縄県島尻郡座間味村座間味 座間味港・高速船乗り場
ホエールウォッチングをするときの服装は?
温暖な気候のイメージが強い奄美大島や沖縄ですが、真冬になるとやはり気温は下がります。1月の最低気温は奄美大島で12℃、那覇市で14.6℃なので、保温性のあるインナーに長袖のシャツやトレーナーなどを重ね着しましょう。
海上に出ると海風でさらに体が冷えるため、ウインドブレーカーなど上に羽織れるものも必須!ボトムスは動きやすいパンツスタイルがおすすめです。
さらに船上は揺れが強く、足場が不安定なため、靴は滑りにくいスニーカーなどのフラットなものを選びましょう。
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沖縄でのホエールウォッチング!参加の際の服装のススメ
奄美大島&沖縄でホエールウォッチングを楽しもう
クジラが見せるダイナミックなパフォーマンスは一見の価値あり!ぜひ奄美大島や沖縄のホエールウォッチングで、貴重な体験をしてくださいね。
アウトドアレジャーの専門予約サイト「SOTOASOBI(そとあそび)」では、ホエールウォッチング以外にもたくさんのレジャーを紹介しています。こちらもぜひチェックしてみてください。
(編集部注*2020年12月26日に公開された記事を再編集したものです)
※掲載されている情報は公開日のもので、最新の情報とは限りません。
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