田沢湖の冬の楽しみ方!乳頭温泉郷から角館観光、冬レジャーを満喫 2022.12.25 スノーシュー 田沢湖・角館・大曲
【目次】
■田沢湖ってどんな湖?
■田沢湖周辺の観光スポットを巡る
- 御座石神社
- 漢槎宮(浮木神社)
- 山のはちみつ屋
■田沢湖で冬レジャーを楽しむ
- 秋田駒ヶ岳の白銀の世界をスノーシューで堪能
- 秋田駒ヶ岳&森吉山が舞台のバックカントリー
- たざわ湖スキー場
- タザワコサウナ
■乳頭温泉郷でほっこり温まる
■足を延ばして角館の観光スポットへ
- 武家屋敷通り
- 新潮社記念文学館
- 安藤醸造
【column】雪上に炎輪を描く「角館火振りかまくら」
- あきた芸術村
乳頭温泉郷でほっこり温まる
田沢湖の北東にある「乳頭温泉郷」は、十和田八幡平国立公園内に位置する乳頭山麓に点在する7つの湯によって構成されています。温泉郷には10種類以上の源泉が存在。7つの湯は独自の源泉を持っているため、その泉質や効能がそれぞれに異なるという珍しい温泉地です。
江戸時代から400年以上続く「鶴の湯」をはじめ、原生林の中に露天風呂がある「蟹場」、最奥に位置する秘湯の里「黒湯」、湯治場の風情が残る「孫六」、廃校の木造校舎を移築した「大釜」、モダンな雰囲気が女性に人気の「妙乃湯」、ブナ林に囲まれた近代的な施設の「休暇村」。泉質のみならず、個性豊かな宿にも多くのファンが魅了されています。
中でも特筆すべきは、温泉郷で最古の歴史を誇る秘湯「鶴の湯温泉」!秋田藩主の湯治場だった証として、警護の武士が詰めたという茅葺き屋根の長屋「本陣」が残されています。4種の源泉があるので、泉質別に趣の異なる湯処で湯比べを満喫できるのも人気の理由です。
さまざまな効能があるという7湯巡りの温泉浴をするには、乳頭温泉郷の宿泊者のみが購入できる「湯めぐり帖」が必須アイテム!フリーパスとして温泉宿7軒の日帰り入浴を自由に楽しめるだけでなく、温泉郷を巡回するバス「湯めぐり号」にも無料で乗車できるので、とても便利ですよ。
- 秋田県仙北市田沢湖先達沢国有林50(鶴の湯)ほか
- 0187-46-2244(乳頭温泉組合)
・湯めぐり帖料金:2,000円(湯めぐりマップ600円) ※各宿泊施設のフロントで販売
足を延ばして角館の観光スポットへ
JR「田沢湖」駅から「角館」駅へは約20分。バスで約40分。江戸時代の面影を残す角館へもぜひ立ち寄りましょう!冬は現代的な要素が雪に隠れ、より江戸時代を歩いているかのような気分になれますよ。
江戸時代の武士の暮らしを肌で感じる「武家屋敷通り」
“みちのくの小京都”と呼ばれる角館の魅力を体感しに「武家屋敷通り」を散策しましょう。
1620年に領主・芦名義勝が造り、その後は所預・佐竹北家が育んだ角館。400年前に行われた町割り(江戸時代の都市計画)で、防火帯の「火除け」という広場を境に、北が「内町(うちまち)」と呼ばれる武士の町、南が「外町(とまち)」と呼ばれる町人の町として区画整理されました。
重厚な黒板塀に囲まれ、武家屋敷が建ち並ぶ内町の表通り一帯は、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定。江戸時代に城下町として栄えた面影を今も残し、歩いているだけでタイムスリップしたかのよう。春はシダレザクラの名所として有名ですが、冬の雪景色も風情があっておすすめです。
通り沿いにある6軒の武家屋敷では見学もできます。北端にある「石黒家」は、角館に現存する最古の武家屋敷。現在も直系の子孫が住み続けながら、母屋や蔵、庭の一部を一般公開しています。
格式高い薬医門で知られる青柳家は「角館歴史村 青柳家」として母屋をはじめ武器蔵、解体新書記念館を含む6つの資料館などがある3,000坪の敷地内を公開。茶寮や着物レンタル、兜や鎧着用といった体験メニューも豊富で、歴史テーマパークさながらに楽しめます。
- 秋田県仙北市角館町東勝楽丁 角館町
- 0187-54-2700(角館観光情報センター「角館駅前蔵」)
角館ゆかりの文学にふれられる「新潮社記念文学館」
角館駅から徒歩8分ほど、仙北市総合情報センター・学習資料館(図書館)に併設して造られたのが、「新潮社記念文学館」です。武家屋敷の街並みになじむ蔵造り風の外観で、外壁にある川端康成の代表作『雪国』の文庫本をモチーフにしたオブジェが目を引きます。
こちらの文学館は、角館町出身で出版社「新潮社」の創設者である佐藤義亮の功績を顕彰して建てられた施設。1920年に角館町の図書館が創設された際には、自らの蔵書と新潮社の出版物を寄贈し、同社からの図書の寄贈は今もなお続いています。
館内の常設展示では、新潮社の歩みをたどるとともに、日本近代文学の歴史や東北・秋田ゆかりの文人と作品、それらを育んだ風土などについて、パネルや資料を用いて紹介。ミニシアターでの上映もあります。また、年に数回実施される角館にゆかりのある企画展示も見応えがありますよ。
雪や雨の日にゆったりと訪れるのもおすすめ。日本文学好きにはたまらないスポットです。
- 秋田県仙北市角館町田町上丁23
- 0187-43-3333
・開館時間:9:00~16:30(4〜11月は17:00まで)
・休館日:月曜、年末年始(12月29日~1月4日) ※展示替えによる臨時休館あり
・入館料:大人300円、小・中学生150円、6歳未満 無料
※「樺細工伝承館」「平福記念美術館」との共通券あり
お土産選びにも!レンガ造りの蔵座敷を見学できる「安藤醸造」
武家屋敷通りを南下して外町に入ると、明治時代中期に建てられたレンガ造りの蔵座敷で有名な「安藤醸造」の本店があります。1853年創業のみそ・しょうゆの老舗醸造元で、角館町指定文化財である建物の内部を無料公開しています。
商人・職人などが住んだ外町には木造の店舗が密集し、明治期まで幾度となく大火に見舞われたのだそう。当時は家の中で冠婚葬祭を執り行っていたこともあり、火災被害から重要な役割の座敷を守るために、外装を蔵造りではなくレンガ造りにしたといいます。
蔵座敷に施された角館出身の画人・西宮礼和(にしのみやれいわ)筆のふすま絵は詩情的で、一見の価値あり!また、収納蔵として使用していた黒漆喰の文庫蔵ではみそやしょうゆ、漬物の試食が可能で、ほっとひと息つけるスペースとなっています。
角館観光の合間に、お土産を求めて立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
- 秋田県仙北市角館町下新町27
- 0187-53-2008
・営業時間:8:30~17:00
・定休日:無休
・見学料:無料
雪上に幻想的な炎の輪を描き出す伝統行事「角館火振りかまくら」
「角館火振りかまくら」は、毎年2月14日に角館の各町内で行われる小正月の伝統行事。神聖な火で田んぼの厄払いをするととともに、無病息災や家内安全など一年の平穏無事を祈ります。
雪の積もった田んぼが主な会場で、まずは雪で作ったかまどの中に薪を入れて火をおこすところから始まります。その火を1mくらいの縄の先に結えた炭俵につけ、自分の体の周りを円を描くように振り回します。火の粉をかぶると風邪を引かないと伝えられており、中には小さな子供を抱えて火振りをする親子の姿もちらほらと。
同時に、高さ5mほどの木にワラを巻いた「天筆」と呼ばれるものに厄年の人が火をつけ、正月のお札やしめ飾りなどを焼いて、行事を締めくくります。
火振りで描かれる炎の輪を目印にして、神様が降りてくるのだとか!真っ白な雪の上に温かな炎が浮かぶ光景はなんとも幻想的です。(写真/PIXTA)
- 秋田県仙北市角館町
- 0187-54-2700(角館観光情報センター「角館駅前蔵」)
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幻想的な景色がいっぱい!一度は行きたい全国雪まつり11選
芸能、温泉、食など秋田の魅力がギュッと詰まった「あきた芸術村」
武家屋敷のあるエリアからは少し離れますが、人と文化の出会いと交流の場「あきた芸術村」にも立ち寄ってみましょう。角館駅から車で7分ほどで、駅前から便利な無料シャトルバスも運行しています。
東京ドーム2個分という広大な敷地に、「劇団わらび座」が地域密着のオリジナルミュージカルを常時上演している「わらび劇場」をはじめ、日帰り入浴や宿泊、食事を楽しめる「温泉ゆぽぽ」、秋田県第1号地ビールが入手できる「田沢湖ビール」など、多彩な施設が集結!
クラフト家具を販売する「森林工芸館」では、手びねりの陶芸やオカリナの絵付け、木のキーホルダー・ネームプレートなどの制作体験もできます。旅の思い出やお土産に、オリジナル作品を作ってみてはいかが?
ちなみに、毎年1月下旬から2月の土曜には、雪国・秋田の冬の魅力を堪能できる「あきた冬祭り」を開催。秋田各地に伝わる小正月行事と伝統芸能をベースに、劇団わらび座が幻想的なパフォーマンスを繰り広げます。
- 秋田県仙北市田沢湖卒田字早稲田430
- 0187-44-3939
※各施設の営業時間・定休日は公式ホームページでご確認ください。
この冬は魅力満載の田沢湖へ出かけましょう!
田沢湖には冬だからこそ訪れたいスポット&体験が盛りだくさん!寒いからといって、おうちにこもっていてはもったいないですよ。
冬レジャーの予定と併せて、田沢湖周辺から乳頭温泉、角館まで足を延ばして、思いっきり観光を楽しみましょう。
アウトドアレジャー専門予約サイト「SOTOASOBI(そとあそび)」では、冬に楽しみたいアクティビティを多数ご紹介しています。お出かけ前に、ぜひ参考にしてみてください。
(文:Miki Watari)
※掲載されている情報は公開日のもので、最新の情報とは限りません。
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