本当に行ってよかった!今、改めて注目の関東地方の世界遺産とは? 2018.04.22 関東
西表島の世界遺産登録が近いということもあり、世界遺産が再び注目を集めています。
一度は行ってみたいけど、そもそも世界遺産がどういうものなのかよくわかっていないという人も多いのではないでしょうか?
世界遺産とはユネスコが認定する普遍的価値のあるもので、文化遺産・自然遺産・複合遺産の3種類から成り立っています。登録されるためには、いくつもの条件をクリアしなければなりません。登録基準のどれか1つを満たしているだけでなく、国の法律によっては適切な保護管理体制ができあがっていないと登録に至らないのです。
このように厳しい基準のもとで登録され、人々に長年大切に守られている歴史的価値の高い世界遺産。日本国内では20が登録されていますが、実は関東に5ヶ所もあるのをご存じでしょうか?
ひと言に関東といっても、長期休暇に訪れてみたい小笠原諸島から、週末のお散歩にもおすすめの国立西洋美術館まで楽しみ方はさまざま。ぜひ人類や自然の歴史を学んでみてください。
【目次】
- 1.富岡製糸場・絹産業遺産群
- 2.小笠原諸島
- 3.国立西洋美術館
- 4.日光の社寺
【column】日光観光にラフティングをプラス!
- 5.富士山
【column】富士山を上空から堪能する!
1.明治の日本経済を支えた群馬県「富岡製糸場」と「絹産業遺産群」
明治初期の最先端技術が取り入れられ、海外からも高く評価されていた群馬県の富岡製糸場。その技術は明治維新後の日本経済を支えるだけでなく、世界の絹産業の発展にも貢献しました。
世界への影響力の大きさに加え、19世紀後半の創業当時のまま完全な状態で保存されている貴重な施設という2つの理由から、2014年に世界文化遺産に登録されました。
見どころの多い富岡製糸場をじっくり見たいという人には、解説員によるガイドツアーや音声ガイドのレンタルサービスがおすすめ。座繰り(繭から糸を集めて糸枠に巻き取る)・フランス式繰糸器の実演やカイコの生態展示などのイベントも開催されています。
工場の周辺には、カイコの貯蔵施設だった荒船風穴や、養蚕業者・高山長五郎が設立した研究機関・高山社跡、養蚕農家・田島弥平が建てた住居兼蚕室の田島弥平旧宅など、世界に誇る日本の生糸技術の歴史が感じられる絹産業遺産群も。
富岡製糸場を訪れる際には一緒に見学しておきたいスポットです。
- 群馬県富岡市富岡1-1
- 0274-67-0075(場内総合案内所 売店窓口)
・営業時間:9:00~17:00(最終入場 16:30)
・定休日:年末(12月29日~31日)
・入場料:大人1,000円/高校・大学生(要学生証)250円/小・中学生150円
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2.東京都の島!生態系の進化と環境問題が学べる「小笠原諸島」
東京から約1,000km離れた太平洋に浮かぶ南鳥島や沖ノ鳥島、父島、母島などの島々。これらを総称して「小笠原諸島」といいます。
東京から直接行ける飛行機はなく、交通手段は船のみ。それゆえに、手付かずの大自然が残る小笠原諸島。
固有種の割合の高い生態系が高く評価され、2011年に世界自然遺産に登録されました。特に進化の過程を知る上で重要な証拠となる、カタツムリの仲間の陸産貝類や植物などが現存しているのはとても貴重です。
豊かな小笠原の自然の中で見られる生き物はこれだけではありません。透き通るように美しい海ではザトウクジラやイルカ、熱帯魚などを観察でき、さまざまなマリンスポーツも楽しめます。亜熱帯の森林の中を散策すれば、ここでしか見られない野鳥や動植物と出会えるチャンスも。
環境保全を考えながら観光を楽しむエコツーリズムも取り入れているので、環境問題の勉強にもつながります。ぜひ家族や仲間と一緒に行ってみてくださいね。
- 東京都小笠原村父島字西町(小笠原村役場)
- 04998-2-3111(小笠原村役場)
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3.松方コレクション&建物の美しさに夢中!東京都「国立西洋美術館」
国立西洋美術館は東京の上野公園内にあり、中世末期から近代まで、幅広い時代の作品が展示されています。
この美術館の建物が、フランスをはじめとする7ヶ国が推薦するル・コルビュジエの建築作品の1つであったことなどから、2016年に世界文化遺産に登録されました。
川崎造船所(現在の川崎重工業)の初代社長・松方幸次郎が私財を投じて収集した絵画や彫刻などを展示している国立西洋美術館。ヨーロッパまで簡単に行けない当時の日本人のために、西洋美術を持ち帰ろうと考えた松方氏の思いによって建てられました。
美術館はカメラ撮影禁止が当たり前ですが、この美術館の常設展では撮影が可能。美術館で撮影した芸術作品を自分のスマホでいつでも見返せたり、またSNSで発信したりといった現代的なアートの楽しみ方ができます。
ぜひ美術館の建物の美しさと合わせて、西洋美術の世界をお楽しみください。
- 東京都台東区上野公園7-7
- 03-5777-8600
・営業時間:9:30~17:30(金・土曜日は9:30~21:00、時間延長期間は9:30~22:00)
・定休日:毎週月曜日、年末年始(12月28日~翌年1月1日)
・入園料:一般500円/大学生250円
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4.栃木県「日光の社寺」のパワースポットでエネルギーチャージ!
1999年、栃木県の日光山内にある二荒山神社、東照宮、輪王寺の103棟の建造物と周辺の遺跡・景観が「日光の社寺」として世界文化遺産に登録されました。
建造物の多くが日本を代表する芸術家の作品であるだけでなく、日本の建築の重要な見本となる存在であること、そして江戸時代の政治を支える歴史的な役割を果たした場所であることが世界に評価されました。
日光の社寺の中で1番有名な日光東照宮は、徳川家康が祀られている場所としても知られています。回廊にある眠り猫や「見ざる言わざる聞かざる」の三猿などの個性豊かな動物の彫刻には、平和が末永く続くようにという思いが込められています。
また、日光二荒山神社の「日光の玄関」とも呼ばれる神橋も見どころの1つ。神聖な雰囲気のある全長28mの朱色のこの橋は国の重要文化財にも指定されており、パワースポットとしても有名です。
日光の美しい景観に癒されながら、全身でパワーを感じてみてはいかがでしょうか?
- 栃木県日光市山内2301(日光東照宮)
- 0288-54-0641(日光殿堂案内協同組合)
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日光観光にラフティングをプラス!
日光の世界遺産観光でパワーをもらったら、ついでにアクティビティにも挑戦してみませんか?
栃木県の鬼怒川で体験できるのが、ボートを仲間たちと一緒に漕いで川を下っていくラフティングです。
「栃木カヤックセンター/鬼怒川ラフティングセンター/日光・那須アウトドアサービス」のツアーでは、3ヶ所の急流ポイントがあり、スリル満点な川下りが楽しめます。穏やかな流れの場所では滝打ちやバランスゲームなどの川遊びもできるので、みんなで大盛り上がりできそう。
ラフティングをしながら川に生息するヤマメやマスなどの魚たちを見られたり、渓谷沿いに咲く山桜や藤などの植物を観察できたりと、日光の自然を思いっきり堪能できるのも人気のポイントです。
ウェットスーツなどの必要な装備はレンタルできるので、気軽に参加できますよ。
ツアー後には温泉でゆっくり疲れが癒せるので、ラフティングで盛り上がった後に世界遺産を観光してもいいかも。
日光を1日中贅沢に満喫したい人におすすめのレジャーです。
- 栃木県日光市小佐越 鬼怒川レジャー公園
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5.日本が誇る世界の名峰「富士山」は、美しさだけでなく文化的価値で登録
2013年、富士山が世界文化遺産に登録されたことで一躍沸いたのは、まだ記憶に新しいところ。
世界遺産の中でも自然遺産ではなく文化遺産に登録されたのは、日本の象徴としての存在意義や山岳信仰、また葛飾北斎を始めとする浮世絵師の題材になったり、数多くのアート作品になるなど、文化的意義が評価されたことにあります。
「日本人なら一度は登ってみたい」と憧れを持つ人も多く、また登らないまでも全国各地に「富士見」の名所があり、私たちにとって富士山が特別なものであることは確か。
富士山周辺には河口湖や山中湖、富士樹海といった自然のスポットから、富士急ハイランド、富士サファリパークといった人気の観光地も数多くあり、多くの人々が訪れにぎわいをみせています。
- 静岡県(富士宮市、裾野市、富士市、御殿場市、駿東郡小山町)、山梨県(富士吉田市、南都留郡鳴沢村)
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富士山を上空から堪能する!
富士山登山やその周りの観光をするのも、もちろんいいけれど、鳥の視点になって富士山を空から眺める贅沢な体験をしてみたくありませんか?
「スカイ朝霧」主催のパラグライダーは、フィールドが富士山のすぐそば!
富士山を間近に眺めながら空を飛べるパラグライダーのツアーを、多数開催しています。
中でもガイドが操縦を担当してくれる「タンデムフライト」であれば、思う存分富士山を眺めたり、カメラ片手に飛行中に撮影することもできるので、とっておきの思い出になるはずですよ。
- 静岡県富士宮市麓499 スカイ朝霧
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世界遺産から日本の文化や自然について学んでみよう!
昔の人が後世に伝えようと大切に守ってきた世界遺産からは、多くの人々の情熱が感じられます。
芸術性や希少価値の高さなど、さまざまな基準をクリアして登録されていますが、それぞれが個性豊かで過去の日本を知る上では欠かせない場所ばかりです。
ぜひこの機会にみなさんも関東の世界遺産へ足を運んでみてください。日本の魅力を再発見できるかもしれませんよ。
そして、世界遺産を堪能した後にはアクティビティにチャレンジして、自然のパワーを感じてみてくださいね。
アウトドアレジャー専門予約サイト「SOTOASOBI(そとあそび)」では、このほかにも楽しめるツアーを数多く紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
(文:石川美)
※掲載されている情報は公開日のもので、最新の情報とは限りません。
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