地球外生命体の発見!?ネット上で話題の「ウミウシ」とは? 2020.06.07 シュノーケリング
海の中には、まだまだ私たちの知らない生き物がたくさん生息するといわれています。体が透き通った浮遊生物「オオサルパ」もその1つ。
今回紹介するのは、“海の宝石”“海のアイドル”とも称される「ウミウシ」。魚でもない、貝でもない、一見何の生き物かわからない不思議な形状と鮮やかな色合いで人気です。
神秘的なウミウシの魅力に迫りつつ、ウミウシに会える体験ツアーを紹介します。
【目次】
■ウミウシとは?
■ウミウシの種類
■話題のウミウシをピックアップ!
- ウデフリツノザヤウミウシ
- ゴマフビロードウミウシ
- テングモウミウシ
- インターネットウミウシ
- コンペイトウウミウシ
■ウミウシに会いに行こう!全国のアクティビティツアー
- ウミウシを求めてシーカヤック&磯遊び|館山
- ダイビングのメッカ城ヶ島で海中探索|伊豆
- シュノーケリングで奄美ブルーを満喫|奄美大島
- 慶良間の海で体験ダイビング&シュノーケリング|那覇
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ウミウシとは?
色鮮やかなその姿から“海の宝石”とも呼ばれるウミウシ。頭に牛の角のような触覚があり、漢字では「海牛」と書きます。英語では「Sea slug」=海のナメクジと表現するように、カタツムリの殻が退化したナメクジと同じような進化の過程をたどってきた海の生物です。
ウミウシは軟体動物の一種で、貝殻の退化した巻貝の仲間。幼生期には貝殻を持っていますが、ほとんどが成長とともに貝殻を脱ぎ捨ててしまうのです。中には、そのまま貝殻のあるものや体内に埋没して残っているものなど例外もいます。
ウミウシの仲間は実に種類が多く、生息する環境に合わせて色や形もさまざま。“流氷の天使”として有名なクリオネや紫色の液を出すアメフラシも含めるという一説もあります。
主に浅瀬の海底に生息し、体長は数ミリほどの小さなものから30cmを超えるものまで幅広く存在。藻類のほかに海綿動物やイソギンチャク、サンゴ虫、甲殻動物などをエサとし、有毒なものを食すことで体内に毒を蓄えているものも多くいます。
寿命は1年ほどで、わずか数週間で一生を終える種もいるのだとか。命の短さゆえか、ウミウシのどこか儚くて神秘的なところが多くの人を魅了しています。
世界で3,000種以上!ウミウシの種類
ウミウシはイロウミウシ科やキヌハダウミウシ科、センヒメウミウシ科、ネコジタウミウシ科など、ユニークな名前を持つさまざまな種類が存在しています。
日本近海に生息するだけでも500種といわれており、世界では3,000種のウミウシが確認されています。
ウミウシに関する研究はあまり進んでいないため、今後、より多くの種が発見されると考えられおり、ウミウシの奥深さは留まることを知りません。
話題のウミウシをピックアップ!
見れば見るほどそのかわいらしさ、不思議さに、ウミウシを好きになること間違いなし!ネット上で話題となったウミウシ5種を紹介します。
ピカチュウにそっくり!?「ウデフリツノザヤウミウシ」
“ピカチュウウミウシ”の愛称を持つ「ウデフリツノザヤウミウシ」。体色は黄色やオレンジ色で、体前方にある触覚の先が黒いことからゲームソフトシリーズ『ポケットモンスター』のキャラクターに似ていると話題に!
ウミウシブームの火付け役といわれ、ウミウシ観察をするダイバーが増えるきっかけとなった種です。
主にインド洋から西太平洋などに生息しており、日本では房総半島以南で見られます。体長は20〜50mmほどあり、体色も明るいため比較的発見しやすいウミウシです。
まるでふわふわのウサギのような「ゴマフビロードウミウシ」
白い体にごま模様、黒い耳。ウサギのような姿をしたこちらは「ゴマフビロードウミウシ」。その姿から“海うさぎ”“ごまちゃん”という愛称もあります。
体長は10〜20mmほどで、モソモソとしたかわいい動き方が特徴的です。体表を覆っているのは絨毛状の突起で、一部が黒色をしています。写真のような体が白色の個体は珍しく、よく見られるのはオレンジ色や茶褐色だそう。
主にインド洋や西太平洋に生息していますが、日本でも各地で発見されています。
妖精のようなかわいらしさで人気の「テングモウミウシ」
羽を広げた孔雀のような形をした「テングモウミウシ」。“海のヒツジ”“葉っぱのヒツジ”という愛称もありますが、海の生き物というより妖精のようなかわいらしさ!
緑色の葉っぱのような部分は、エサである海藻や藻などから葉緑素を体に取り込んで突起に蓄えたもの。葉緑素があることで光合成ができ、エサを食べなくてもしばらくは生きられるという便利な生態を持っています。
体長は3〜5mmほどと小さく、インドネシアやフィリピンなどの浅い海に生息しており、日本では伊豆諸島や琉球諸島で見られます。
70mm超えで存在感のある「インターネットウミウシ」
背面にある十数個の突起の先から放射状に伸びた線が特徴的な「インターネットウミウシ」。
独特の模様がネットワーク構成図のように見えることから、そう名付けられたのだとか。「オキナワヒオドシウミウシ」という別名もあります。
体長は70〜120mmと大きいので、見つけやすいかもしれません。インドネシアや東ティモールなど暖かい地域に生息しており、日本では沖縄県で出会えます。
トゲトゲが特徴的な「コンペイトウウミウシ」
半透明の白い体色で、背面にたくさんの突起を持つ「コンペイトウウミウシ」。名前の通り、お菓子の金平糖にそっくり!
体の前方にある触覚と、後方にある花のような形の二次鰓(にじえら/外套膜の下ではなく、ほかの場所から突出した呼吸器官)には黒い模様があります。
体長は30〜70mmと比較的大きく、バヌアツやフィジーなどの西太平洋の熱帯域に生息。日本では伊豆諸島や鹿児島県の離島、沖縄県の各地で見られます。
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