技術はどうやって習得する?リバーガイドになるには?【SOTOASOBI職業図鑑】 2019.05.09 ラフティング 水上(みなかみ)
“そとあそび”に携わる仕事人に迫る【SOTOASOBI職業図鑑】の第1弾は、川でのアウトドアレジャーをサポートする「リバーガイド」。
都会でのバイト生活を経て、数々のリバーアクティビティを体験できる群馬県のみなかみ町に移住した小柿剛(こがきごう)さんに、リバーガイドの仕事やライフスタイルをお聞きしました。
小柿さんは現在、みなかみの老舗アウトドア会社である「マックス」でマネージャーを務める、みなかみにおける川遊び界のレジェンド。20数年のキャリアを積んだ先達です。
連載3回目は、どうしたらリバーガイドになれるのか、その方法を具体的に紹介していきます。
リバーアクティビティが行われる全国の河川の中でも、激流で知られるみなかみの利根川では、カリキュラムに則ったトレーニングが待っていました。
【第1回】リバーガイドの仕事とは?
【第2回】リバーガイドの魅力は?
【第3回】リバーガイドになるには?
【第4回】リバーガイドに向いている人はどんな人?
【第5回】リバーガイドの雇用形態と報酬事情は?
【第6回】リバーガイドの暮らしとは?
パドリングやクルーコントロールを習得!2〜3ヶ月かけてガイドアップを目指す
作りものではない、自然の川で体験するリバーアクティビティにおいて最低限の筋力や体力は必須。ラフティングやカヌーの場合は操船技術も必要になります。
−まったく経験がない人がリバーガイドになるには、どうしたらいいのでしょうか?
「加盟している団体や会社によって仕組みは違いますが、マックスのラフティングガイドに関していうとまずはトレーニングを受けてもらいます。
流れのない湖で約1週間、パドリングやクルーコントロール(漕ぎ手を使ってうまく操船する)を習得。落水したらボートに上がる、ボートがひっくり返ったらフリップリカバリー(ボートを元に戻す)。そういったラフティングで必須の技術を練習します。ボートに自力で上がるのはけっこう筋力がいるので、意外と難しいんです。
その後、川のトレーニングへ移るのですが、まずは長いコースの中で最も流れの穏やかなポイントで、湖でやってきたことをトライします。難しいセクションで操船できるようになったら、実際にお客様を乗せてガイディング。慣れてきたらトークを交えてお客様を楽しませるといったことも覚えていきます。
また利根川の水はとても冷たいので、水温になれるのもトレーニングの1つですね」
マックスでは最長で30kmもあるラフティングコースを、セクションごとに分けてトレーニングしていくのだそう。
−セクションごとにトレーニングしないと、習得が難しいのでしょうか?
「川の流れや危ないポイントをすべて覚える必要があるので、スタートからゴールまで1度にやっても覚えられないんです。
技術的にもまずは無理のないセクションからスタートして、スキルが上がると次のセクションへ。徐々に技術レベルを上げながら2〜3ヶ月でガイドアップ(ガイドになる)するカリキュラムです」
−リバーガイドのトレーニングというと厳しいイメージがありますが、実際はどうでしょうか?
「以前はどちらかというと体育会系ノリで、極端な例でいえば『見て覚えろ』と(笑)。今は時代の流れもあって、効率良くステップアップできるカリキュラムでトレーニングするので、習得しやすいと思います。
ただ、どうしても最初のうちは無駄な動きが多くなってしまうので、体力的にはトレーニング期間が1番きついかもしれません。かといって、ものすごく運動能力が高い人にしかできないというものではなく、一般的な体力がある人であれば十分挑戦できるトレーニングです」
1日中、湖や川で過ごすリバーガイドのトレーニング。未経験者にとっては試練の連続かもしれませんが、1つひとつ技術を身につけていくことはやりがいや達成感を生み出すでしょう。
またアウトドアが好きな人にとって、川の性質や周囲の自然を覚えることは楽しみにつながるかもしれませんね。
ラフティングガイドの仕事を間近に見られるツアー
そもそもラフティングって何?って思っている人は、一度“半日ツアー”を体験してみてください。所要時間は約3時間ほどですが、川遊びの楽しさにふれられるはずです。
春は雪解け水による増水でよりスリリングなラフティングを、夏は川遊びを交えた盛りだくさんなラフティングを楽しめます。
ぜひ小柿さんのガイドでその仕事ぶりを間近で見てください!分からないことがあったら、どんどん聞いてみるのもいいかもしれません。丁寧に教えてくれるはずですよ。
- 群馬県利根郡みなかみ町大穴54-2 「マックス」大穴ベース
リバーガイドの魅力や面白さをもっと知ろう!
リバーガイドに興味が湧いてきたら、自分にはリバーガイドは向いているのか、実際にどのような形で働けるのか。気になることがたくさん出てきますよね。
雇用形態や移住事情などは詳細記事にまとめているので、ぜひリバーガイドの世界をじっくりのぞいてみてください!
詳細記事>>「川でのアクティビティを支えるリバーガイドの仕事まとめ【SOTOASOBI職業図鑑】」
(取材:木村雄志 文:松尾ちはる)
<<リバーガイドになりたい人はこちら!みなかみでリバーガイドを募集している会社一覧>>
マックス(今回取材にご協力いただいた会社)
アイラブアウトドアーズジャパン
アンクルベアー
ウィズスポーツ
H2Oガイドサービス
カッパCLUB
キャニオンズ
グランピー
ジャグスポーツ
トップ水上カンパニー
ネイチャー・ナビゲーター
ビッグウェーブみなかみ
フォレスト&ウォーター
※掲載されている情報は公開日のもので、最新の情報とは限りません。
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