川遊びの安全・安心を支えるリバーガイドの仕事とは?【SOTOASOBI職業図鑑】 2019.05.07 ラフティング 水上(みなかみ)
“そとあそび”に携わる仕事人に迫る【SOTOASOBI職業図鑑】の第1弾は、川でのアウトドアレジャーをサポートする「リバーガイド」。
都会でのバイト生活を経て、数々のリバーアクティビティを体験できる群馬県のみなかみ町に移住した小柿剛(こがきごう)さんに、リバーガイドの仕事やライフスタイルをお聞きしました。
小柿さんは現在、みなかみの老舗アウトドア会社である「マックス」でマネージャーを務める、みなかみ川遊び界のレジェンド。20数年のキャリアを積んだ先達です。
これから全6回で、リバーガイドの仕事ぶりから、魅力、生活環境、報酬に至るまでお伝えします。
連載の1回目は、川遊びの安全や安心を支えるリバーガイドの仕事について紹介。
意外にも、リバーアクティビティの水先案内人の仕事は多岐にわたっていました。
【第1回】リバーガイドの仕事とは?
【第2回】リバーガイドの魅力は?
【第3回】リバーガイドになるには?
【第4回】リバーガイドに向いている人はどんな人?
【第5回】リバーガイドの雇用形態と報酬事情は?
【第6回】リバーガイドの暮らしとは?
感動体験の提供と技術の研鑽!リバーガイドの仕事はマルチタスク
自然が豊かで、1年を通していろいろなアクティビティを体験できるみなかみ町。春から秋にかけてのグリーンシーズンには、ラフティングやキャニオニング、SUPといったリバーアクティビティのガイドを務める小柿さん。
−マックス主催ツアーの柱であるラフティングのガイドとはどんな仕事ですか?
「ラフティングは自然の川で行うものであって、テーマパークや遊園地などの人工的なアトラクションとは違います。
お客様が自然の川の急流に立ち向かっていくチャレンジングな気持ちになれるような状況をつくり、急流を越えられたときに感動や達成感を味わっていただく。ラフティング本来の楽しさをお客様に体験してもらうための環境づくり、それがガイドの仕事です。
お客様もパドルを持って漕ぐラフティングでは、川の流れに合わせてうまく進路をコントロールすることがガイドの大きな役割です。そのためには川の性質、瀬(川の流れの速いところ)などのポイントをすべて覚え、それに応じたパドリング、ボートコントロールを身につけます。
ラフティングツアーを開催する利根川は流れが速く、ここのガイドたちはみんな高い技術を持っていますよ」
ツアー中はトークで参加者を盛り上げつつ、頭の中では川の進路を考えてパドルを漕いでいく。リバーガイドはマルチタスクな仕事であり、常に川や参加者の状況を見て的確な判断をする瞬発力も必要なようです。
−リバーガイドがそのほかに行う仕事はありますか?
「万が一に備えて、レスキュー訓練を行うのも仕事の1つです。ほかにはボートやライフジャケットなど、ツアーで使用する備品の管理やメンテナンスも行っています」
−1日の仕事の流れを教えてください。
「弊社は8時に出勤してすぐにミーティングをします。その日のお客様が何名で、1本目のホストアドバイス(参加者に安全説明などをする係)は誰、2本目は誰…といった担当を“トリップリーダー”と呼ばれるリーダーが指名し、当日のオペレーションを確認します。
その後、ウェットスーツやボートなど必要な装備を準備して、お客様が到着されたらツアーのスタート地点へお連れします。多いときで1日3本ツアーを催行し、すべて終わったあとに当日の簡単な情報をシェアして、装備などを片付けて業務終了。だいたい17時ころでしょうか」
都心の一般企業と比べると、終業時間がとても早いリバーガイドの仕事。出勤時間も早いですが、日があるうちに仕事を終えて帰宅できるから、自分の時間をしっかりと確保できるのはいいですね。
−現在の勤務時間は、小柿さんにとっていかがですか?
「仕事が終わったら子供を保育園に迎えに行って、一緒に帰って夕飯を食べる。そういったライフスタイルができるのは、とても満足しています」
安全を守りながら参加者を楽しませるため、身につける技術や知識も多いリバーガイドですが、プライベートの時間をしっかりと確保して自然の中で仕事ができるのは、現代においてとても幸せなことかもしれません。
ラフティングガイドの仕事を間近に見られるツアー
そもそもラフティングって何?って思っている人は、一度“半日ツアー”を体験してみてください。所要時間は約3時間ほどですが、川遊びの楽しさにふれられるはずです。
春は雪解け水による増水でよりスリリングなラフティングを、夏は川遊びを交えた盛りだくさんなラフティングを楽しめます。
ぜひ小柿さんのガイドでその仕事ぶりを間近で見てください!分からないことがあったら、どんどん聞いてみるのもいいかもしれません。丁寧に教えてくれるはずですよ。
- 群馬県利根郡みなかみ町大穴54-2 「マックス」大穴ベース
リバーガイドの魅力や面白さをもっと知ろう!
リバーガイドという仕事の楽しさや魅力、リバーガイドになる方法、雇用形態や報酬事情などは詳細記事にまとめています。興味のある方は、ぜひリバーガイドの世界をもっとのぞいてみてくださいね!
詳細記事>>「川でのアクティビティを支えるリバーガイドの仕事まとめ【SOTOASOBI職業図鑑】」
(取材:木村雄志 文:松尾ちはる)
<<リバーガイドになりたい人はこちら!みなかみでリバーガイドを募集している会社一覧>>
マックス(今回取材にご協力いただいた会社)
アイラブアウトドアーズジャパン
アンクルベアー
ウィズスポーツ
H2Oガイドサービス
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