ハンググライダーの競技の種類、大会とは? 2015.10.18 ハンググライダー
皆が憧れるハンググライダーは、大きな三角形の翼にぶら下がって滑空するスカイスポーツですが、一体どんな競技の種類、大会があるのでしょうか。出場資格はどうなっている?
ハンググライダーの競技の世界について、初心者にもわかりやすく解説します。
「クロスカントリー」「パイロンレース」が2大競技
ハンググライダーの競技には、大まかに「クロスカントリー」「パイロンレース」の2種類があります。
前者はスタート地点からどれだけ遠くまで飛べたか、距離を争うもので、世界記録は飛行距離700km以上、飛行時間は9時間にも及びます。日本国内では、岡山県から琵琶湖まで210kmという記録があります。
後者はその日の気象条件に合わせて、あらかじめ用意してあるポイントからフライトコース(タスク)を組み、全員で同じタスクをフライトして、スタート地点からゴール地点までの飛行時間の速さを競います。
パイロンレースでゴールできなかった場合は、どれだけゴールの近くまで飛べたかが、勝利の鍵となります。
その他、アクロバット飛行を行うフリースタイル、山の斜面に沿って設置されたパイロン(目標地点)を高速で飛行する、スキーの大回転のようなスピードレースもあります。
いずれも小型のGPSを装着してフライトし、GPSの軌跡から専用ソフトを使って時間や得点を算出します。
日本選手権、世界選手権もあり、パイロンレースが一般的
紀ノ川スカイグランプリはじまったー! pic.twitter.com/3AgeQvUwsR
— 中西亮太/ボンバー (@hang_ganbaru) February 11, 2016
ハンググライダーの大会は、国内では日本選手権をはじめ、学生大会や草大会など、大小様々な競技会が開かれ、世界選手権は2年に1度開催されています。競技、大会全般において、パイロンレースが一般的です。
選手は地形や気象条件から上昇気流が発生する時間と場所を予測。効率のよいコース取りやスピード配分を考え、五感を研ぎ澄まし頭をフル回転させて、ゴールを目指さなければなりません。
タスクの長さは、国内だとおおよそ30~100km、海外では70~300km程度。海外のビックレースになると、ゴールまでの距離が100kmを超えることも珍しくありません。150kmにもなる三角パイロンを回ったり、アウト&リターン(定められた出発地点から飛び立ち、あらかじめ設定されたパイロンを折り返して、元の出発地点まで飛行して戻ってくる競技)になることも。
技能証で練習生を卒業すれば、競技会に出場可能。初心者が参加できるものも
ハンググライダーには公益社団法人ハング・パラグライディング連盟(JHF)が発行する技能証があり、発行される技能証はフライヤーの技術に応じて段階分けされていて、練習生A級→練習生B級→練習生C級→パイロット→クロスカントリーとステップアップしていきます。
練習生を卒業すると、競技会に出場することが可能になります。小規模な大会や種目によっては、初心者でも出場できるものもあります。
世界選手権は、直近2年分の日本国内の「ハンググライディングシリーズ」の大会、海外の大会の成績からランキングを算出し、上位5人を選考します。なお、選出される人数は大会ごとに異なり、プレ世界選手権で一定以上の成績をとることで対象となるワイルドカード枠での出場の可能性もあります。
競技や大会で空の楽しみ方が無限に広がるハンググライダーの世界を体験しよう
ハンググライダーの競技や大会では、上級者が技術を競うだけでなく、お祭り感覚で大勢で飛ぶ楽しさもあり、日本、世界中のフライヤーと交流できるのも醍醐味です。
単に離着陸して空中を浮遊するだけではなく、競技や大会を通じて、空という広大な空間の楽しみ方が無限に広がるハンググライダーの世界を、あなたも一度体験してみませんか?
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※掲載されている情報は公開日のもので、最新の情報とは限りません。
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