世界選手権から初心者もOKなものまで。パラグライダーの競技の種類とは? 2016.02.29 パラグライダー
大空を鳥のように飛んでみたいという夢を最も簡単に叶えられるのがパラグライダー。特別な筋力や身体能力を必要としないため、年齢、性別を問わず幅広く親しまれ、世界中に多くの愛好者を持つスポーツです。
パラグライダーの競技も多数あって、技術の向上を目指した上級者向けから初心者でも参加できるものまで、規模もフライトエリア主催のローカルな草大会から国内リーグ、日本選手権、世界選手権や国際大会と、様々な競技会が開催されています。
そんなバラエティに富んだパラグライダーの競技の種類について解説します。
上級者向け競技の主流「パイロンレース」
パラグライダー青空に舞う 県内で日本選手権開幕 https://t.co/ah3Dd8oHmT #徳島新聞 #地域 pic.twitter.com/N2tm9jT0Qn
— 白鷺 (@tokushimasagi) November 5, 2016
現在行われている上級者向け競技の主流であり、日本選手権や世界選手権といった最前線の競技会の大半は、「パイロンレース」と言われる競技です。
主催者によってその日の気象条件に合わせて設定されたパイロン(目標地点)を決められた順番通りに回って所要時間の速さを競います。
パイロンレースにはスタート方法が二つ
同じ競技でも、開催要項によってスタート方法が違う場合があります。
1つは同時にスタートしてゴールタイムをせり合う「レーストゥゴール」。運動会のかけっこと同じように先にゴールした人が勝者なのでわかりやすいですね。
もう一方は、それぞれ任意のタイミングでスタートしてゴールまでの所要時間を争う「エラップスタイムレーストゥゴール」です。自分のタイミングでスタートできるので風や環境条件をある程度読むことができます。
いずれの場合もスタート地点は空中からのスタートになります。レーストゥゴールの場合、全員が同じ時刻スタートとなるので、あらかじめスタート付近で浮遊待機します。スタート時刻にスタートラインのより近くにいることも技術の一つなんですね。
パイロンレースのカギは豊富な経験と適切な判断力
選手はGPSを身につけてフライトし、判定ではGPSの記録から得点を算出します。スタート前にあらかじめGPSにパイロンの地点と飛行コース(タスク)を入力しておき、GPSのナビゲーションに従ってゴールまでフライト。うまく上昇気流に乗って素早く昇り詰め、手短にパイロンとの間を移動しながら、何十キロものタスクをゴールするには、豊富な経験と適切な判断力が必要となります。
刻々と変化する風を読んで効率の良いルート設定ができなければ、ゴールに辿り着くのは至難の業です。
パイロンレース競技への参加方法
パイロンレースは豊富な技能と深い知識がある上級者のみが参加出来る競技のため、誰でもかれでも簡単に参加はできません。
技能を証明する資格も必要で、クロスカントリー飛行を伴うためクロスカントリー技能証は必須となっています。まずはこれらの必要技能を取得し、協会に会員登録がかなってからの出場となるようです。
長距離飛行を競う「クロスカントリー」
アヌシー最高!パリに帰りたくない!来週パラグライダーの世界選手権がアヌシーであるらしい。 pic.twitter.com/LmMJDMcnDW
— dondon (@dondonoikos) June 23, 2014
世界選手権などエキスパート向けに行われる競技で、離陸地点からパラグライダーでどれだけ遠くまで飛べたかを争います。
天候や地形を読んで上昇気流をとらえながらパラグライダーで飛び続け、直線距離で一番長くフライトできれば勝者となります。
パラグライダーの国際大会では、400km以上もの距離を飛んで最大飛行距離を競うものもあります。
愛好者が急増中。技の精度を争う「アクロバティック」
専用のパラグライダーを使って空を飛びながらスピン(回転)やルーピング(縦方向の一回転)など色々なトリックを行って、技の精度を競うもの。
世界的にはアクロバット飛行志向のパラグライダー愛好者が近年急激に増えており、世界大会でメジャーな存在となってきていますが、日本国内ではまだ正式な競技として行われていません。
パラグライダーの操作と動きを知り尽くした相当な熟練者のみに許された競技です。
空中からのもぐらたたきのような「爆弾落とし」
「爆弾落とし」という少し危険な匂いのするネーミングですが、地上に設定されたターゲットに砂袋を投下し、見事ターゲットを捉えられるかを競う競技です。
空中での操縦の正確さや、風向きなどの読みの深さが問われる競技です。
初心者でも参加できる「ターゲット/アキュラシー」
パラグライダーの基本的な技術である着陸の精度を競うのが「ターゲット」競技で、地上に書かれた同心円状のターゲットの中心を狙っていかに近くに着地できるかで戦います。
この競技は初心者でも参加できますが、日本選手権ともなると、ターゲットの10cm以内に着地するフライトを連続できないと上位入賞は不可能です。
パラグライダーの滑空性能が向上して一時期行われなくなりましたが、「アキュラシー」という名前で復活。日本選手権や世界選手権も行われています。
2種類以上の競技を組み合わせて行うことも
また、近年はあまり行われなくなった競技に、あらかじめ定めた滞空時間にどれだけ近い間滞空できるかを競う「セットタイム」、離陸してから着陸するまでの滞空時間の長さを争う「デュレーション」などがあります。
これらは「ターゲット/アキュラシー」と一緒に、2種類以上の競技を組み合わせて行われることが多いようです。
パラグライダーの魅力を知る第一歩はツアーがおすすめ!
国内のパラグライダー経験者は80万人以上とも言われ、各地で競技会が頻繁に行われています。「ターゲット/アキュラシー」など初心者でも気軽に参加できる競技もあるのが嬉しいですね。
パラグライダー競技に興味を抱いたなら、パラグライダーの魅力を知るための第一歩としておすすめなのが、インストラクターのサポートを受けながら体験できるパラグライダーのツアーです。
アウトドアレジャー予約サイト「そとあそび」では、全国のパラグライダーのツアー情報を掲載しています。手軽にできるパラグライダーで大空を飛ぶ夢を叶えてみませんか?
(編集部注*2015年8月7日に公開された記事を再編集したものです。)
※掲載されている情報は公開日のもので、最新の情報とは限りません。
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