奥深い犬ぞりの世界…初心者にも分かりやすい!犬種や用語の基礎知識 2018.12.13 犬ぞり

冬になるとテレビなどで見かける「犬ぞり」。実際はどんなものなの?そりを引く犬種は?つなぎ方は?初心者でもできるの?そんなたくさんの疑問にお答えします!これを読めば、あなたもきっと犬ぞりを体験したくなるはずですよ。

テレビや雑誌などで目にする、白銀の世界で数頭の犬がそりを引いて走る光景…。そんな別世界のように感じてしまう犬ぞりですが、実は誰でも気軽に体験することができる身近なアクティビティなんです!

今回は、そりを引く犬種や引き方のスタイル、専門用語など、犬ぞりの世界を詳しく紹介!これを読めば、あなたもきっと犬ぞりに乗りたくなりますよ。

【目次】

■犬ぞりにはどんな犬種がいるの?
 - 1.アラスカン・ハスキー
 - 2.シベリアン・ハスキー
 - 3.アラスカン・マラミュート
 - 4.カナディアン・エスキモー・ドッグ
【column】かつて日本人のために活躍してくれた樺太犬
■犬ぞりの“犬のつなぎ方”はどうなっているの?
■犬ぞりにおける犬たちの役割分担
- 進路を決める重要な役割!先頭を走る「リードドッグ」
- スピードと体力が必要!先頭の後ろを走る「ポイントドッグ」
- 中間で牽引力の底上げを担う「チームドッグ」
- 協調性とスタミナが重要!最後列の「ホイールドッグ」
【column】操縦者である“マッシャー”とは?
■あなたもマッシャーになれる!北海道のおすすめ犬ぞりツアー
 - 異国情緒も味わえる!紋別の犬ぞりツアー
 - 十勝の美しい山並みをバックに犬ぞりで駆け抜ける!

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犬ぞりにはどんな犬種がいるの?

そりを引いている犬たちは、普段私たちの身の回りにいる犬とはちょっと違うように見えます。基本的に雪道での犬ぞりに用いられる条件として、体重が20kg後半~50kg程度あり、寒さに強いことが求められます。

そり犬1頭が引くことができるのは、大体自分の体重と同じくらいの重さまで。例えば40kgのそり犬6頭で引く場合、なんと240kgもの重量を運ぶことができるのです。

もちろん、体格が良ければいいわけではありません。犬ぞり用の訓練をこなし、マッシャーと呼ばれるそりに乗る人の指示に忠実に従うことができなければ、そり犬にはなれないのです。

そんな力持ちで賢いそり犬の主な犬種をここで一部紹介します。これを知っておけば、犬ぞりを見るときに違った目線で楽しめるかもしれません!

犬ぞりの犬種1.より速く、より長く走れるように作り出された「アラスカン・ハスキー」

PIXTA

「アラスカン・ハスキー」は、アメリカ・アラスカ州原産の犬ぞりレース用の犬。実はそり犬と俊足の犬種を交配させたさまざまな系統の犬の総称であり、正確にいうと犬種としては確立されていません。

より速く、より長く走れるようにと作り出されたアラスカン・ハスキーはそり犬に用いられることが最も多く、オオカミのようなスラリとした体格で、そりを引く姿も様になります。

犬ぞりの犬種2.耐寒性と持久力に優れた「シベリアン・ハスキー」

いわずと知れた人気の犬種である「シベリアン・ハスキー」。カナダ北極圏を原産地としており、その温和な性格と凛とした美しい姿からペットとしても定着しています。

もともと極寒の地でそりの牽引などに用いられてきた犬種なので、耐寒性と持久力はお墨付き。好奇心が強くいたずら好きな面もありますが、社会性も強いためそり犬などの集団行動にはぴったりです。

犬ぞりの犬種3.安定感のある四肢を持つ理想的なそり犬「アラスカン・マラミュート」

アラスカ州西部のスワード半島を主産地としている「アラスカン・マラミュート」は、海岸地方で暮らすマラミュート族によって飼育されていた労働犬で、見た目はシベリアン・ハスキーにそっくり。

シベリアン・ハスキーと比べるとやや胴長で丸みを帯びた体格をしており、小さめの立ち耳や茶色の目、巻き尾が特徴。筋肉質で持久力があり、がっしりと安定感のある四肢を持つアラスカン・マラミュートはそり犬として理想的な犬種です。

犬ぞりの犬種4.スタミナがあり、長距離を走るのに優れた「カナディアン・エスキモー・ドッグ」

「カナディアン・エスキモー・ドッグ」は、カナダの北極圏でイヌイットによって古くより飼育されてきた古代犬種。“エスキモーハスキー”や“キミック”と呼ばれることも。

外部の人に認知されるようになると急激に混血が進み、一時は純血種が200頭ほどにまで減少して全滅寸前になりましたが、現在ではブリーディングによって頭数を持ち直すことができています。

防寒に優れた厚い毛に覆われ、立ち耳にカールしたしっぽを持つ、日本犬にも多いスピッツタイプのカナディアン・エスキモー・ドッグ。

自分より上位と認めた者の命令にしか従わない性格であるため、初心者が扱うにはやや難しい面もありますが、スタミナが豊富にあるので長距離タイプとしてとても優秀なそり犬です。

かつて日本人のために活躍してくれた樺太犬

「樺太犬」は、樺太および千島列島で作り出された犬種で、アイヌの人々が犬ぞりや猟犬として用いていました。

昭和40年代くらいまでは日本のさまざまな場面で活躍してきた樺太犬。南極地域観測隊でぞりを引くために派遣され、南極に1年も置き去りにされながらも生き延びたことで有名な「タロ」と「ジロ」もこの犬種です。

車社会の繁栄とともにあまり必要のなくなってしまった樺太犬は、他犬種との混血で雑種化してしまったり、野犬化したものはエキノコックス発生時に行なわれた野犬討伐の対象になったりし、1970年代には残念ながらほぼ全滅してしまいました。

現在はそり犬として走る姿を見られなくなってしまいましたが、かつて日本人のために活躍してくれた樺太犬は忘れてはならない大切な存在です。(写真/PIXTA)

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犬ぞりの“犬のつなぎ方”はどうなっているの?

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犬ぞりの犬のつなぎ方には大きく分けて2通りあります。1つは「ファンタイプ」と呼ばれ、1頭ずつ直接そりに繋ぐ方法。カナダ北部のイヌイットに古くから伝わる方式で、犬たちが広がって走る様子が扇のように見えるため、“ファン(扇)”と名付けられました。

もう1つは「タンデムタイプ」で、2頭ずつを縦のラインでつなげるタイプ。幅を取らないため、森の中などの狭い山道や険しい地形を走るのにも適しています。

犬ぞりのレースや国内での犬ぞりツアーではタンデムタイプを採用している場所がほとんど。では、タンデムタイプについてもう少し詳しくお話しましょう!

犬ぞりにおける犬たちの役割分担

タンデムタイプの犬ぞりにおいて、犬たちはただ真っすぐに走り続けているわけではありません。各々のポジションによる役割があり、それを忠実に果たしながら厳しい雪道を進んでいるのです。ここではポジションの名前と役割を紹介します。

進路を決める重要な役割!先頭を走る「リードドッグ」

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「リードドッグ」はその名の通り、先頭を切って走る前列の犬たちのことで、犬ぞり全体の進路を決めていく重要な役割があります。賢くて操縦者であるマッシャーに忠実であることが必要で、雌が務めることが多いようです。

性格についても直感力に優れ、物怖じせずに進むことができる犬が最適とされていています。

スピードと体力の両方が必要!先頭の後ろを走る「ポイントドッグ」

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別名“スイングドッグ”とも呼ばれており、リードドッグの後ろを走る「ポイントドッグ」。チーム全体をまとめながら方向付けをしていく役割を担っており、足の速さとともにある程度のスタミナが要求されるポジションです。

スピードと体力を兼ね備えたバランスタイプの犬が最適といえるでしょう。

中間ポジションで牽引力の底上げを担う「チームドッグ」

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「チームドッグ」はポイントドッグと最後列の犬の間を走ります。チーム全体の牽引力の底上げをしてくれるポジションです。

8頭引きの場合はこのポジションがありますが、6頭引きの場合はチームドッグは省略されます。

協調性とスタミナが重要!最後列を走る「ホイールドッグ」

ホイールドッグはそりに最も近い場所に位置する犬たち。操縦者であるマッシャーとそり犬たちの間の潤滑油のような役割を担っており、双方に対して協調性のある性格の犬が最適とされています。

また縁の下の力持ちのような存在でもあるので、スタミナのある犬が選ばれることが多いようです。

操縦者である“マッシャー”とは?

マッシャーとはそりに乗る操縦者を指し、その名称は犬に人や物を運ばせる“マッシング(mushing)”という言葉に由来しています。

マッシャーは基本的にそり犬を操作する際には指示語を用い、その指示語を聞いて犬たちは進んでいきます。

コマンドと呼ばれる指示語は統一されており、右に曲がるときは、「GEE(ジー)」、左に曲がるときは「HAW(ハー)」など、使用するのは独自の言語になります。

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あなたもマッシャーになれる!北海道のいおすすめ犬ぞりツアー

ここまで読めば犬ぞりの基本についてかなり詳しくなったはず!実際にそりに乗って操縦してみたいと思ったら、早速挑戦してみましょう!国内で犬ぞり体験をするなら、やっぱり北海道がおすすめ。最後に人気の犬ぞりツアーを紹介します。

犬とのふれあいだけでなく、異国情緒も味わえる満足度100%の紋別犬ぞりツアー

冬になると一面真っ白な雪に覆われる北海道・紋別にある白滝高原。「アウトライダー」が開催する“犬ぞりツアー”では、そんな白滝高原で本格的な犬ぞりを体験できます。

ツアーでは往復20kmの道のりを2~4頭のそり犬たちと共に旅するのですが、犬たちにハーネスを付けたり、そりに固定したりと出発前の準備まで自分で行う本格仕様の内容。

もちろん、ツアーの前にはガイドによるレクチャーがしっかりあるので心配はご無用。ツアー中もガイドが同行してサポートしてくれるので、分からないことや困ったとことがあっても安心です。

大雪原を犬ぞりで駆け抜ける体験は感動的!犬の吐息とそりの軋む音、流れる景色を楽しみながらゴールを目指します。

ランチタイムはモンゴルの遊牧民が使うテント“ゲル”にて。薪ストーブが焚かれたゲルの中で、地元の食材をふんだんに使ったシチューをいただいていると、まるで異国を冒険しているような気分になれるのも魅力です。

実際に体験された方の感想をご紹介します。

ワンコたちが引っ張ってくれる姿がとても凛々しかったのですが、ソリを離れると人懐っこく近寄ってきてくれて、そのギャップもまた愛らしかったです!クリス、ヴィン、サンジー、オリバー、気温が高い中、本当にありがとう!同伴者も、ワンコたちにまた会いたいと言っていました。

また、途中、ヒグマの足跡や鹿の群れの横断も目に出来たり、普通の観光では味わえない北海道の自然に触れることができてとても良かったです。暖かなゲルの中で頂いた鹿肉のボロネーゼも、とっても美味しくて、あっという間に食べてしまいました。またどうぞよろしくお願いします!(30代・女性)
一部引用-SOTOASOBI(そとあそび)

主催会社:アウトライダー
  • 北海道紋別郡遠軽町白滝上支湧別235 アウトライダー犬舎(支湧別小学校跡校舎)

3歳からOK!大雪山国立公園の美しい山並みをバックに12kmを犬ぞりで駆け抜ける!

帯広空港から車で約1時間半、大雪山国立公園の美しい山並みを望めるフィールドで犬ぞりを体験できるのが「マッシング ワークス」が開催する“半日ベーシックツアー”。

犬ぞりを操縦するマッシャーは参加者自身!ガイドからレクチャーを受け、犬が走りやすい操縦をすることがポイントです。坂道では一緒にそりを漕いで犬をサポートするなど、チーム一丸となって走行を楽しみましょう。

ツアーで使用するそりは2人乗りなので、カップルや友人と同乗することが可能。3歳から参加できるので親子で乗ることもできますよ!犬たちの力だけで雪原を走る犬ぞりの爽快感を、ぜひ大切な人と体験してみては。

実際に家族で参加された方の感想はこちら!

雪が凍っているところもあるコンディションでしたが、家族全員(3人)で1台の犬ぞりに乗せていただきました。犬さんたちはとてもよく訓練されていて、本当に一生懸命に走ってくれて、その姿に感動しました。雪原をそりで走るのは感動体験でした。(40代・女性)
引用-SOTOASOBI

主催会社:マッシング ワークス
  • 北海道河東郡鹿追町瓜幕西31線25号

冬ならではの感動体験!犬ぞりに挑戦しよう

今回は犬ぞりの犬種についてや基本的な内容をご紹介しましたが、犬ぞりの魅力はまだまだこんなものではありません。

犬ぞりについてもっと知りたいと思ったら、実際にツアーに参加するのが1番の近道。さっそく北海道へ犬ぞり旅行に出発しましょう!

アウトドアレジャーの予約サイト「SOTOASOBI」では、犬ぞりをはじめ冬のアクティビティをたくさん掲載しています。ぜひチェックしてくださいね。

(編集部注*2016年10月25日に公開された記事を再編集したものです)

※掲載されている情報は公開日のもので、最新の情報とは限りません。

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