ダイビング・スキューバダイビングでしか見られないグアム!歴史が眠る海をご紹介! 2015.08.21 スキューバダイビング
日本から飛行機でたった3時間半、1年中海水浴を楽しめる常夏グアムの海は、スキューバダイビングでも大人気!地形派ダイバー、大物派ダイバー、写真派ダイバーなど、どんなダイバーでも楽しませてくれる海をグアムは持っています。
そして、世界中の「レック・ダイバー」が潜りにくるというスキューバダイビング・スポットもあります。「レック(wreck)」とは沈船もしくは飛行機や車などの残骸のこと。実はグアムの海には、世界大戦時代の歴史がたくさん眠っているんです!
さあ、今日はスキューバダイビングでしか見られない、海底資料館とも言えるグアムの海をご紹介します!
グアムのプチ歴史授業
スキューバダイビングの話に入る前に、グアムの歴史を少し頭に入れておきましょう。
グアムはまず1565年にスペインの植民地になりました。1898年には、米西戦争に勝利したアメリカの植民地になり、太平洋戦争を迎えます。
太平洋戦争は1941年12月8日に勃発。その2日後の12月10日にグアムは日本領土となります。それから1944年8月にアメリカに奪還されるまでの2年7ヶ月間、グアムは「大宮島」という名で日本の支配下にありました。
スキューバダイビングで見られるグアムの沈船
さて、グアムの歴史がちょっと分かったところで、スキューバダイビングでしか見られない海底資料館を覗いてみましょう!
まずは沈船スポット。グアム西側にあるアプラ湾内には4つの沈船スポットがあります。
その1:一番原型をとどめている沈船「木津川丸」
https://www.instagram.com/p/ih1tkKxbm3/
グアムで一番原型をとどめている沈船が「木津川丸」。第二次世界大戦時に軍用になった貨物船で、アメリカ軍の潜水艦の攻撃を受け、さらに飛行機からの攻撃も受けグアムの海に沈むこととなりました。
大砲と一緒に未使用の砲弾が箱の中に残っているのですが(写真手前)、その周りを小さい魚たちが泳いでいるのを見ると何とも不思議な気持ちにさせられます。
その2:グアムで一番人気の沈船「東海丸」
https://www.instagram.com/p/BOKaNUHBdxI/
グアムで一番人気の沈船は「東海丸」。元は絹を運ぶ商業船だったようですが、長さ150m幅20mと巨大!それを沈めたアメリカ軍の潜水艦の魚雷攻撃は相当のものだったでしょう!
(写真:東海丸のシンボルでもある巨大スーパーストラクチャー)
その3:第一次世界大戦で沈没したドイツ船「コーモラン号」
The SMS Cormoran II: A Dead Ship – A Place In History – A Living Legacy https://t.co/VgCbT7cCnT pic.twitter.com/fsO2gDzpCi
— DeeperBlue.com (@deeperblue) June 8, 2017
「東海丸」が人気の理由は、第一次世界大戦で沈没したドイツ船「コーモラン号」の影響もあります。コーモラン号は東海丸の下に横たわっている沈船です。
2つの世界大戦で違う国の2つの船が同じ場所に沈むことになるとは・・・。この2隻が重なる様に沈んでいる様子が有名で、世界中のレック・ダイバーが潜りに来ています。
その4:グアムの代表的な沈船スポット「アメリカン・タンカー」
https://www.instagram.com/p/BASFCwCtYjv/
グアムの代表的な沈船スポットは「アメリカン・タンカー」です。第二次世界大戦終盤に建造された大型輸送船で、材料の鉄不足を補うために表面をコンクリートで覆うという時代を感じる作りになっています。
スキューバダイビングで見られる海底の飛行機
沈船の次は飛行機。スキューバダイビング・スポットに飛行機の名前が付いているのは1ヶ所だけですが、残骸が残っているダイビング・スポットはグアム島周辺に点在しています。
グアムのアプラ湾内に眠る「バルボンバー」
スキューバダイビング・スポット名にもなっている「バルボンバー(Val Bomber)」とはアメリカ側での通称。正式には「九九式艦上爆撃機」という戦闘機。グアムの西側、沈船と同じアプラ湾内に眠っています。
https://www.instagram.com/p/8JgCM1v5ib/
飛行機の残骸が眠るスキューバダイビング・スポット
日本人観光客に馴染み深いホテル・ニッコー・グアムと恋人岬の間にある「ガンビーチ」、そして体験スキューバダイビングや講習によく使われる「アウトハウスビーチ」というスポットにも、飛行機の残骸が眠っています。
戦いの日々とは異なり、今は静かな魚礁と姿を変えている飛行機たちです。
(写真:アウトハウスビーチで見られるミズタマサンゴとイソギンチャクモエビ)
スキューバダイビングでしか見られない宝の山
第二次世界大戦中、旧日本軍とアメリカ海軍によってグアムの海に廃棄された資材の数々。これらはスキューバダイビングでしか見られない宝の山!歴史的価値が高いものも多いそうです!
アメリカ軍がグアムの海に残したもの
「シービージャンクヤード」というスキューバダイビング・スポットは、その名の通りアメリカ海軍の建設工兵隊「シービー(Seabee)」がアプラ湾堤防作成時に不要となった資材(ジャンク)を廃棄した場所(ヤード)です。
今では魚礁となっているブルドーザーやトラック、大型クレーンやコンクリート支柱まで見つけられます。
旧日本軍がグアムの海に残したもの
https://youtu.be/hUtYXTJiEK0
「シャークスピット」というスキューバダイビング・スポットは、旧日本軍がサイパンへ撤退する時に資材を投棄していった場所です。捨てられるゴミを目当てにサメが来たことからこの名前になったようです。
戦車や上陸用舟艇トレーラーの残骸はもちろん、食堂のお盆まで見つけられるそうです。
この他にも、スペインが最初に上陸した入江「スパニッシュ・ステップス」や第二次世界大戦でアメリカ軍が上陸した「アサンカット」など、歴史を感じさせるスキューバダイビング・スポットがグアムにはたくさんあります。時代背景を知って潜ると、スキューバダイビングの楽しみも倍増すること間違いなし!
グアムに行く際はスキューバダイビング・ライセンスを持参できるよう、今から準備し始めることをお勧めします!
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※掲載されている情報は公開日のもので、最新の情報とは限りません。
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