
北海道釧路をカヌーで満喫!湿原に住む野生動物に出会えるツアーまとめ 2015.08.07 カヌー・カヤック 釧路
北海道東部、太平洋沿岸の釧路市の北側に広がる釧路湿原は、面積22070ヘクタールにも及ぶ日本最大の湿原です。湿原の中を蛇行しながら流れる釧路川は全長154kmで太平洋に注ぎ込みますが、一級河川には珍しく本流にダムがなくノンストップで海まで下れることから、「カヌーの聖地」と言われ、全国から訪れるカヌー愛好者で賑わっています。
通常は入れない湿原内でタンチョウなどの希少な野生動物に出会える!?
photo by PIXTA
釧路湿原一帯は国立公園に指定されていて、手つかずの自然が残されています。国の天然記念物になっているタンチョウの生息地としても有名。水鳥の生態系を守るために湿原を保護するラムサール条約の登録地になっており、通常は人間や車が立ち入ることができない湿原内をカナディアンカヌーで下るツアーは人気を呼んでいます。
今回はタンチョウ(丹頂鶴)をはじめ、エゾシカやキタキツネなど湿原に住む希少な野生動物に出会える(※1)釧路湿原のカナディアンカヌーのツアーをまとめてみました!
釧路湿原を思う存分満喫できる「ロングカヌーツーリング」
Photo by そとあそび
釧路川を半日近くかけて下り、釧路湿原の魅力を思う存分満喫できるのは、「釧路マーシュ&リバー」の「ロングカヌーツーリング」。
釧路川の支流であるアレキナイ川からスタートして釧路川下流の細岡カヌーポート経由で岩保木水門まで、約17kmの区間を湿原内を蛇行しながらゆっくり下ります。
カヌーの基本操作はツアーガイドが行ってくれるので、心ゆくまでリバーウォッチングが楽しめます。気が向いたら、自分でパドルを漕ぐこともできます。1艇につき1人のガイドが担当するので、ゆったりと優雅なひとときを過ごせます。
タンチョウやオジロワシ、エゾシカ、キタキツネなどが勢揃い!?
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湿原では真っ白なタンチョウやダイサギ(シラサギの一種)、エゾシカなどの姿が見られることも。川の水面からミンクが頭をのぞかせながら泳いでいるシーンに出くわすこともあります。キタキツネの生息エリアにも立ち寄るので、ひょっこり愛らしい顔を出してくれるかも!?釧路川支流のクチョロ川河口付近では、国の天然記念物であるオジロワシが時折雄々しい姿を現します。
鳥類保護区の塘路湖から下る「釧路湿原満喫レギュラーコース」
Photo by そとあそび
もう少し短時間で湿原を味わいたい方には、「塘路(とうろ)ネイチャーセンター」の「釧路湿原満喫レギュラーコース」がおすすめです。
周辺が釧路湿原国立公園の特別地域で鳥獣保護区にもなっている塘路湖(とうろこ)から支流のアレキナイ川を抜けて釧路川本流の細岡カヌーポートまでの約9kmのコースです。
こちらもカヌー1艇ごとに1名のガイドが同乗するプライベートツアーになっているので、のんびりと川の旅を堪能できます。
釧路川支流のアレキナイ川は野生動物が間近で見られる恰好のポイント
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アレキナイ川は川幅が狭く、湿原の植物や野生動物が間近で見られるポイントになっています。タンチョウやカワセミ、オジロワシなどがすぐそばに現れるかも。アレキナイ川から釧路川本流へと合流すると、エゾシカやキタキツネに出会うこともしばしば。
釧路湿原に住む希少生物はタンチョウやオジロワシの他、国の天然記念物でキツツキの仲間のクマゲラ、やはり国の天然記念物でカモの一種のヒシクイなどの鳥類が代表的ですが、体長が1m以上もある日本最大の淡水魚イトウ、釧路市の天然記念物に指定されている両生・爬虫類のキタサンショウウオなども生息しています。
国の天然記念物であるタンチョウが見られる「タンチョウコース」
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タンチョウやヤマセミといった単一の野生動物に焦点を絞ったツアーもあります。
「釧路湿原を満喫!タンチョウコース」では、釧路川湿原域の最上流部である五十石(ごじっこく)からフタマタまでの約17.5km、タンチョウが見られる確率が高いエリアを辿ります。
このコースの前半は比較的なだらかな瀬が続いて視界が広く、ヨシやスゲ、ミズゴケが植生する野性的な湿原の風景を眺めることができます。ツアー後半は前半とは打って変わって大きく蛇行を繰り返す釧路川の悠然とした様子が目に入ります。
北海道東部にのみ生息。湿原の神と崇められるタンチョウ
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現在、北海道東部にのみ生息しているタンチョウは日本の野鳥では最大級で、翼を広げると2m40cmにもなります。その真っ白な美しい容姿から「サルルンカムイ(湿原の神という意味のアイヌ語)」と呼ばれ、人々に親しまれています。
枯れたヨシなどを集めて作った巣でひな鳥は5月頃に孵化(ふか)し、8月には親鳥とほぼ同じ大きさまで成長して飛べるようになりますが、首から上がまだ茶色で覆われているので、見分けがつきます。
1時間半というごく短時間で気軽に体験できる「ヤマセミコース」
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カワセミやヤマセミなどの野鳥を見ながら、約1時間半というごく短時間で釧路川下りを気軽に体験できるのが、「釧路湿原満喫ヤマセミコース」。
川の浸食で大きく削られた二本松クリフなどに立ち寄りながら、釧路川本流のスガワラカヌーポートからフタマタまで約4.5kmを行く穴場的コースです。
エゾシカやタンチョウが顔を見せることもあります。
ヨシが生い茂る広大な湿原が目の前に広がる「葦原(よしわら)コース」
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「釧路川湿原を満喫!葦原(よしわら)コース」では釧路川湿原域の最下流部、細岡から岩保木水門までの約8kmを下ります。
カワセミやタンチョウなどが出没するエリアを回りながら、細岡展望台から見られるような果てしなく続くヨシの生い茂った湿原が広大なスケールで目の前に広がります。
朝昼夕、季節ごとに趣を変える湿原の景色が楽しめるツアーも
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朝昼夕と趣を変えた湿原の景色が楽しめるツアーも。静まり返った早朝に幻想的な朝の霧の中で湿原をゆっくりと下る「朝いちカヌー」、清々しい朝で爽快感たっぷりの「モーニングカヌー」、観光列車ノロッコ号への接続があってファミリーに人気の「昼どきカヌー」、穏やかな午後の風が吹く「アフタヌーンカヌー」もあります。
夕暮れで湿原が黄金色に染まる「トワイライトカヌー」は、6月や11~12月中旬の期間限定で開催されます。
ダイヤモンドダストが舞う絶景の雪原を味わえる冬季限定ツアーでは、タンチョウの求愛ダンスに遭遇できるかも。
釧路湿原でしか出会えない希少動物は一生の思い出に
Photo by そとあそび
野生動物は人間を恐れるものが多く、大きな音や動作を警戒します。野生動物に出会ったら、大声を出さず指を差したりしないで静かに観察しましょう。カメラのフラッシュ撮影はもちろん厳禁です。静かにしていれば、意外と近くまで接近することができますよ。
他では目にすることができない貴重な動物との出会いは、忘れられない思い出になること間違いなしです。
アウトドアレジャー予約サイト「そとあそび」では、タンチョウなど湿原の野生動物に出会える釧路湿原のカヌーツアーを多数掲載しています。あなたも釧路湿原のカヌー体験で一生の思い出を作りませんか?
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※1:その時の環境により、野生動物に出会えない可能性もあります。
※掲載されている情報は公開日のもので、最新の情報とは限りません。
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