知床観光の隠れた主役、知床の野生動物たちに注目! 2015.10.24 知床・網走・北見
世界遺産に登録されている貴重な知床の自然とそこに住まう野生動物は切っても切れない関係。
予備知識があれば、実際に見ることが出来た時の感動はひとしおです。お出かけ前にちょっとだけこちらで予習してみてはいかがでしょうか?!
エゾシカ
北海道全域の主に雪の少ない地域に生息しているエゾシカはニホンジカの亜種。
体重は雄で90~140キロ、雌で70~100キロのと大型で、ニホンジカの亜種の中でも最大級の大きさになります。
鹿といえば雄の立派な角ですが、エゾシカの角もまた大きく立派。実はあの角は毎年生え変わっているんです!
4月から5月に根元から外れて無くなり、そこからまた短い毛におおわれた袋角と呼ばれる柔らかな角が生え、9月頃にやっと堅い角になります。
時々柔らかそうな角を持った個体を見かけるのは”袋角”の時期だったんですね。
エゾシカは季節で体毛の色が変わり、夏は茶色、冬は白い雪景色に似合う灰褐色の美しい毛色になります。
夏毛の茶色に白い斑点のエゾシカは可愛らしいです!
知床ではこんな一幕も…
見て見ぬふりをするエゾシカに何だかクスッとしてしまいます。
キタキツネ
皆さんご存知のキタキツネ。とっても可愛らしい風貌で人気ですが、本州や九州・四国に生息しているキツネとは種類が違うんです。
本州のキツネはホンドギツネと呼ばれ、キタキツネの方が全体的にやや大きめで耳の裏と前足と後足の足首の部分が黒くなっています。
土手に巣穴を掘って生活しており、春先になると子どもを産みますが、子育ては雌のみで雄は子育てをしません。
最近ではキタキツネが街に出没するため人間との接触が増え、こんなに近くに来ても平気そう…。
北海道では生態系のバランスの崩れと、キタキツネを媒介とするエキノコックス症への感染を問題視しており、餌付けを含め干渉しないよう呼びかけています。
エゾタヌキ
エゾタヌキ(Raccoon Dog) pic.twitter.com/XCjvtR97Za
— 円山動物園ファン (@maruyamazoofan) July 23, 2015
北海道の一部にしか生息していない、タヌキの日本産の亜種。あまり知られてはいませんが、癒し系でじわじわと最近人気の動物です。 木登りは得意だが降りるのは苦手、視力はあまり良くないが夜行性で暗所は見える、昼間は巣穴で過ごすが自分では穴は掘らず樹木の根元などを利用する…など生活ぶりはあまりガツガツしていない印象。
エサも狩りはせず、落ちている木の実や昆虫を食べて生活をしている、全体的に受け身なエゾタヌキです。 冬になると冬毛に生え変わり、モフモフになったエゾタヌキは一部のファンに根強い人気。 顔も愛嬌があって癒されます!
Photoset: highlandvalley: “日本にいるタヌキのうちでもエゾタヌキはタヌキの魅力的な部分を煮詰めたようなルックス。もふもふ。 pic.twitter.com/oKNBphMaEo” Tanooks! http://t.co/nkbZNruGWM
— Kit Ulf (@KitsuKyo) October 14, 2015
冬眠はせず巣穴で冬籠りをしているため、冬場もしばしばごく少量食事をしているよう。
もしかしたら、冬でも遭遇できる可能性は高いかもしれません。
ヒグマ
日本国内には二種類のクマが生息しており、本州以南にはツキノワグマ、そして北海道のみにヒグマを見ることが出来ます。
正式には北海道に生息するヒグマはエゾヒグマと呼ばれ、ヒグマの亜種に位置づけられています。つまり、エゾヒグマは世界でも北海道でしか見られないクマということになります。
日本に生息している陸上動物としては最大の動物であり、大きな個体は500キロ近くなるものも!
それだけに人に与える影響はとても大きく、1990年頃よりヒグマは駆除の対象から保護の対象へと変わり、人に対する恐怖心の無くなったヒグマが住宅地に出没するということが北海道では問題視されてきました。
リンゴを貪るエゾヒグマ(Hokkaido Brown Bear) pic.twitter.com/ksPrFc8GIH #北海道 #札幌 #円山動物園
— 円山動物園ファン (@maruyamazoofan) October 2, 2015
しかし、駆除だけに頼らず被害の防止に努めることで共存を実現させようとという動きが2000年以降起きはじめ、知床でも「知床ヒグマ保護管理計画」の策定に向けての取り組みが進められています。
オオワシ・オジロワシ
どちらもタカ目タカ科オジロワシ属に分類される鳥類。どちらも越冬のために北の方より北海道に南下してきます。
共に1970年に国の天然記念物に、1993年には国内希少野生動植物種に指定されている貴重な鳥です。
オオワシ
基本的に海岸沿いに分布。夏季はロシア東部の沿岸で繁殖しています。
オジロワシよりも白い羽毛部分が多く、額や腰、脛のあたりと翼の一部の羽は白くなっています。
オジロワシ
ユーラシア大陸北部で夏季に繁殖し、冬になると北日本や中国、ペルシャ湾周辺に南下して越冬をします。北海道の北部では一年中移動せず生息している個体も。
オオワシよりも白い部分が少なく、尾羽のみ白くなっています。
最後に…
今回は特に有名な知床で見られる野生動物たちをご紹介いたしました。
実際に出かけてみるともっと色々な種類の知らない動物たちに出会えるかもしれません!
知床ではガイドさんに案内を受けながら、世界遺産の大自然の中を歩けるネイチャーツアーを催行しているツアー会社があります。
もしかすると、今回ご紹介した野生動物たちを間近に見ることが出来るかもしれませんよ!
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※掲載されている情報は公開日のもので、最新の情報とは限りません。
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