青の洞窟で有名な沖縄恩納村。億首川カヤックツアーで出会える生物まとめ 2015.09.04 カヌー・カヤック 恩納村
スキューバダイビングやシュノーケリングで人気の青の洞窟をはじめ、数多くの観光スポットがある沖縄県恩納村(おんなそん)。
恩納村を流れて太平洋に注ぐ億首川(おくくびがわ)の河口に群生するマングローブは、まさに生物の宝庫。億首川をカヤックで下るツアーでは、マングローブ林に棲む様々な珍しい生物を観察できます。
今回は億首川のカヤックツアーで見られる生物をまとめてみました!
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マングローブとは?
マングローブとは、熱帯・亜熱帯地域の河口など、潮の満ち引きで海水と淡水が混じる場所に生育する植物の総称で、日本では主に沖縄でしか見られない貴重な植生です。
億首川の河口にはメヒルギ、オヒルギなどのマングローブが群生し、干潟(ひがた)やマングローブ植物そのものに棲む様々な生物が観察できます。
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オキナワハクセンシオマネキ
億首川のマングローブ林の代表的な生き物であるオキナワハクセンシオマネキは、エビ目スナガニ科に分類されるカニの一種。甲の長さは12mm、甲の幅は18mmほど。
オスが大きなハサミを振って求愛する仕草が、潮が早く満ちるよう「おいでおいで」と招いている姿に見えることから、この名前が付いたそう。
ミナミコメツキガニ
エビ目ミナミコメツキガニ科に分類されるカニの一種で、甲の大きさが約10mmの小さなカニ。潮が引いた干潟の上で、足で体を担ぎ上げたような姿勢でゾロゾロと大群で歩き回ります。カニの多くは横に歩きますが、ミナミコメツキガニは前に歩くのが特徴。
エサは砂泥中のプランクトンなど。歩きながら砂泥をハサミから口に運んで濾(こ)して食べ、その砂をダンゴのようにして足元へ捨てる動作を繰り返します。
サギなどの鳥や大型のカニといった天敵が現れると、逃げこむ巣穴を持たない代わりに、足元の砂泥の中へ自分の体を素早くねじ込む特性をもっています。
ノコギリガザミ
https://www.instagram.com/p/BIltv6uhAxI/
ワタリガニ科に分類されるカニの総称。甲の長さは約130mm、甲の幅は約200mmにも達し、両方のハサミ脚を広げると70cm以上にも。
マングローブの根元や砂泥干潟などに大きな巣穴を掘ります。英名(mangrove crab、マングローブのカニという意味)は、泥地やマングローブに多く生息することに由来。左右大きさの異なる巨大なハサミの力は強大で、乾電池も潰してしまうほど。
昼は巣穴に潜んでいますが夜は巣穴から出て活動し、満ち潮に乗って波打ち際付近でエサの貝類を食べます。縄張り意識が強く、特にオス同士が鉢合わせると喧嘩をします。
ケガニなどに比べるとメジャーではないものの、食用としても親しまれています。
ミナミトビハゼ
スズキ目ハゼ科トビハゼ属に分類されるハゼ。干潟の泥の上を胸ヒレで這って歩いたり、尾ヒレを使ってジャンプで移動します。カエルのように素早く連続ジャンプする姿は、かなりのご愛嬌。
潮が満ちてくると、水上をジャンプして水際の陸地まで逃げてくる習性があり、名前の由来になったのだとか。
眼球が頭頂部に突き出ていて、同じく干潟の上を這い回るムツゴロウに似ていますが、体長はムツゴロウの半分くらいで大人で10cmほど。
シレナシジミ
二枚貝綱シジミ科の二枚貝「シレナシジミ」。マングローブシジミ、ヒルギシジミとも呼ばれる日本一大型のシジミで、大きいと10cmを超えるものも。
本州や本土のシジミがせいぜい1cm程度であるのに対し、シレナシジミがここまで大型化した理由は、天敵のノコギリガザミから身を守るため、大きく固い殻を持つように進化したのだと考えられています。
外見は食用として食べ応えがありそうですが、中身は意外と少ない上に肉が泥臭くて固く、中国の南方などで食用とされる一方、日本では食用ではあまり好まれていません。
オキナワアナジャコ
https://www.instagram.com/p/BRYV5XplpVt/
エビ目オキナワアナジャコ科に分類される甲殻類。左右非対称のハサミ持ち、甲殻は非常に固い。外見がロブスターに似ていて、通常は16~20cm程度の体長ですが、最大30cmにも。
2mもの深さの穴に生息し、夜行性で昼間は巣で休んでいます。穴掘りをして地中深くから有機物をもたらし、マングローブの生態系にとって重要な役割を果たしています。穴の上部に火山のような形の最大3mの高さになるシャコ塚を作り、その塚には様々な動植物、生物が共生しています。
クロサギ
子供が撮ったクロサギの白色個体。白い砂浜に適応して白色になったって話だけど、適応って言えるのかこれ?ってくらい岩場にいるとめちゃ目立つ。黒は白に違和感を覚えないのか?このサイズだとカモフラが必要なのは幼鳥時代だけかもとか。色々気になる。 #奄美大島 #クロサギ白色型 pic.twitter.com/QYWmywa669
— ポン (@kotorinoogisan) February 27, 2017
コウノトリ目サギ科に分類される鳥類で、全長63cmくらいの中型のサギ。クロサギという名前ですが、体の色は黒色型と白色型の両方がいます。九州以北では黒色型が多く分布していますが、南西諸島では白色型の割合が高くなります。
主に海辺の岩場や珊瑚礁に生息しますが、干潟や河口にいることも。繁殖するための大群は作らず、単独あるいはペアで生活し、昼に活動します。
億首川はバードウォッチングの名所でもあり、カヤックツアー中にこのクロサギ以外にも、カワセミ、サギやシギの仲間などの野鳥も多く見られます。
億首川のカヤックツアーで素晴らしいマングローブの生命の息吹を感じて
マングローブの根は稚魚やカニ、エビなどが安心して暮らせる空間を作り出し、様々な生物の隠れ家となって多様な生態系を守ります。地球温暖化の主要因と言われる二酸化炭素のマングローブにおける吸収量は、日本の一般的な森林の約2倍もの温室効果ガス削減の見込みが。
アウトドアレジャー予約サイト「そとあそび」では、億首川で体験できるカヤックツアーの情報を掲載しています。
マングローブ林は、まさしく生命の源。沖縄恩納村・億首川のカヤックツアーで素晴らしい生命の息吹を感じてみませんか?
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